この記事はWeb Accessibility Advent Calendar 2013の15日目の2本目の記事です。1本目の記事はこちら。
さて、私は旅行が好きなほうで、季節が変わるごとにどこかに出かけたりするんですね。
それで、ある程度がっしり計画を立てる派なので(もちろん自由時間は作りますけど)、行きたいところを付箋に洗い出した上で、、電車のダイヤ(自動車免許がないのでレンタカーが選択肢にない)を見つつ、Powerpointの旅程表に落としていくわけです。
これが結構骨が折れる作業なのですが、本筋とはあんまり関係ない話なので端折ります。端的にいうと、地方は鉄道で移動する場合、便数があんまりないところがあり(1,2時間に1便とか)それが旅程を組む上でのボトルネックになるので、試行錯誤をしないといけなくてたいへんだということです。
「地方政府の観光サイトより観光雑誌のほうが便利」問題
で、まあそんなこともあって、旅程立てるツールでも作ろうかなと手を動かしていたんですね。
これに加えて観光情報も選べるようにしてサービス化できれば面白いなあと思って、地方政府の観光案内サイトを見ていたら、問題意識がふつふつと湧いてきました。 僕は行きたいところを選ぶ時には、適当にるるぶやことりっぷのような観光雑誌をザッと読んで、行きたいところに付箋でマークするみたいなやり方を取ってます。
でも、「行きたい都市の名前 観光」でぐぐれば、だいたいはその地方の観光案内サイトなりページなりが出てきます。観光振興のために作ってるんですね。
でも、僕はあんまりそういうサイトを見ることはなくて、なぜかというとサイトの構成が市区町村毎に違っているので、学習するのが大変なんですね。その点、観光雑誌はどの雑誌もある程度似た構成で、かつもちろんどの市区町村でも同じフォーマットになっている。
また、モデルプランがそのまま活かされることはほぼないので、結局旅程を一から組み直しになるのも面倒です。
この状況は地方政府にとって、とてももったいないものです。厳しい財政の中からそれなりの予算を立てて、観光案内サイトを構築・運営しているわけですから、どうせならそれらがうまく活用されるようにしたい。前の記事でも言いましたが、これは_コンテンツの活用性の価値の問題_です(内容面の話もなくはないですが・・) だから、各地方政府が作ったコンテンツをつなげて、活用できるようなプラットフォームを考えたいなと思ったのです。
地方政府の観光情報を役立てる仕組み
それで考えた仕組みがこういうものです。基本は最初に言った旅程構築ツールなのですが、その中で地方政府の観光情報が役に立つというもの。 もうちょっと詳しく書くと(結構端折ってますけど)
- まず、各地方政府は各スポットの情報(名前、種類、写真、必要費用、営業時間、日平均訪問者数、住所、簡単な説明や見どころなど、スペシャルサイトのURLなど)を投稿します。項目は標準化されていて、入力後は横軸での検索なども行いやすくなっています。
- 各スポットは地図上にマッピングされ、訪問者数が大きいところほど大きいマーカーで表示されます。
- ユーザは地図上から各スポットの情報を見ながら、気に入ったところに★をつけていきます。
- ★をある程度付け終わったら、旅程構築に移ります。★スポット同士を結んでルートを構築していきます(電車の便数が少ない観光地は淡く、電車の便数が多いところは濃く表示されます)
- 作ったルートは一般や仲間内に公開でき、かつ旅行当日にスマートフォンで確認することもできます
- 他のユーザは既に作られた観光ルートをforkしてカスタマイズすることもできます
特に、最後のルート公開・共有がポイントかと思っています。 旅行者はそれぞれ自分の行きたいところがあるわけですから、地方政府や観光雑誌の紋切りプランではなく、自分なりに行きたいところなども混ぜて再構築できることが、納得できるプランを作るために必要になってくると思っています。
また、一方で初見の人はどんなところが人気があるかわからないわけですから、定番を一度見てみるというニーズもあると思っています。知らない場所に行った時に、食べログでこのへんで一番人気のある店って何かな?と探したことってありませんか?そんな感じです。
できれば地方政府の連合体なりがやって欲しいけど・・
僕は、各地方政府が個別バラバラに特集サイトを持つのではなく、あるプラットフォーム、できれば地方政府がお金を出し合って、旅行準備というユーザのタスクに着目した上で、こういう風にサービスを構築して、三方良しな状況が生まれたら素晴らしいなあと思うのですね。
まあ、あんまりそういう動きも目にしないので、勝手に作ってみようかなという状況ですが。
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