要約:広告はその命中率の最大化ではなく、人とのコミュニケーションを最大化していく方向に向いていくのではないでしょうか。
マイ告の行き着く先
行動ターゲッティングやコンテンツマッチ広告などウェブという環境の持つ特質を活かすことで、個に合わせた広告の展開が可能になってきたと言われます。それはつまり、広告の命中率あるいは広告の費用対効果がどうすれば上がるのかを考え、実践する時代になってきたのだと思います。ウェブマーケティングに関する横文字の大部分も多かれ少なかれこの命中率に関係した言葉です。
しかし、ウェブ広告の行き着く先って本当にそれだけなのだろうかとも思うわけです。それって結局行き着く先はマイノリティ・リポートの広告、つまりどこまでもつきまとってくるネットワーク化された広告
なわけでしょう。
例えば、私のプロフィールがOpenIDを介して全てのお金を払った企業に使われるとして、私のネットでの消費情報がGoogle/Amazonを経由して全てのお金を払った企業に使われるとして、私のリアルでの消費情報がケータイ+GPSを経由して全てのお金を払った企業に使われるとして、その行き着く先が広告→峡告という歴史を経た単なるマイ告(ad for me)というのもつまらない話です。
というのもそれは単に広告をうつ側の発想を突き詰めたものでしかないからです(そんな単純でもないかとも思うけども)。例えば、友達とどこかで買い物をしていても、連れは別に物を勧めて終わるだけではなく、その買った先でその物を使った(不満足を含めた)コミュニケーションが行われるわけです。
Wiiの何々を使ったソフトが面白いという友達の声には、それを使って一緒にゲームを遊んだり、その感想を伝えたりといった連続的なコミュニケーションが一緒についてくるわけです。それは今の広告にはないですよね。
ウェブでの広告を突き詰めれば市場の要請によってそれはマイ告にならざるを得ないですが、そのマイ告は断片的な購買提案を繰り返す他者ではなく、購入前だけでなく購入後もコミュニケーションを行う(感情移入したくなる)人にならざるを得ないのではないかと思います。これはいわば共感型のクチコミマーケティングを広告に混ぜた形になるのでしょうか。
OpenIDとマイ告
とはいっても、実際に人(みたいなもの)を作り出すのは簡単なことではないですから、やはり既存の(ウェブ上の)友人ネットワークを活用していくことになるかと思います。
最近、mixiのOpenID対応が話題になりましたが、仮にこのOpenID情報がmixi上での購買情報・レビュー情報も含むようになった場合、ウェブでの広告はこのOpenID情報を利用して、
- 「○○」さんが「××」を買ったよ
- →○○さんと話してみる
- →××についてmixiでの評判を聞いてみる
- →××の商品ページを見てみる
みたいになっていくのではないかと。さらに言うなら、
- 「××」が好きな「○○」さんが「△△」について書いているよ
- →○○さんと話してみる
- →△△についてmixiでの評判を聞いてみる
- →△△の商品ページを見てみる
みたいにもなっていくのではないだろうかと。このように推測するのは消費を誘発する最大の要素が人とのコミュニケーションだと思っているからです。
ということで結論ですが、今後のウェブ広告の方向性としてはROIの最大化よりもコミュニケーションの最大化に向いて欲しいなと思うし、そうなるだろうと思った次第です。
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