Liner Note

情報(ユーザー中心デザイン・ユーザビリティ)と技術(ウェブプログラミング・ウェブサービス)についてのメモ書き

ある音楽バンドのリーダーAが自宅でギターの練習をしている。そこにバンドメンバーのBとCがやってくる。

B
今日は話があるんだ。
A
話‥って何だよ。
C
俺らのバンドさ、もっと分かりやすい音楽を作った方がいいと思うんだよ。今のまま何年経っても売れないような気がするんだ‥
A
何?売れないからって、自分達の音楽性を曲げようってのか?
C
だって、結成してから何年経ってると思ってるんだよ‥。東京に出てきて6年ずっとこの状態だぜ。
B
そうだよ。オレもこのままくすぶってるなんてもう限界だ。Aが前に書いたこの曲も、前言った感じのメロディーにすれば結構いろんな人に受けるメロディーになるしさ。
A
やだね。オレ達はああいうものを弾くためにこのバンドを作って、ここに来たわけじゃないだろ。今のままでも絶対分かるヤツは分かってくれるんだよ。実際、ライブハウスでは熱心なファンがいる。それでいいじゃないか。

という、今日日あり得ないありがちな展開を書いてみたのですが、こういうシーンを見ていると、はてなブックマーク(以下、はてブ)とはてなスター(以下、はてスタ)の2つのサービスの特性を思い浮かべるんですよ。今回は、それをちょっと整理しておこうと思います。

まず「はてブ」についてですが、ご存じの通り、これは様々なURLをブックマークすることができるわけで、結果として各記事に被ブックマーク数が付きます。で、先のシーンで言う「CDの売上枚数」と、この「被ブックマーク数」1 なんてのは非常に分かりやすい形で定量化されたAttention≒評価なのですよね。

でもって、「受けるCD」にしても「受ける記事」にしてもなんらかの「傾向」があるらしい。実際のところ、はてブで人気を集めている記事なんかをざっと見ても、層を絞らず、広い層=マスに受けるような記事(データベース的なまとめ記事やコミュニケーション論)が多い感があります2 。加えて、みんながおさえているからという理由でブックマークする、とりあえず(クラスのみんなが聴いてるから)聴いとけ的なベストセラー効果みたいなものも考えられて、その影響は増幅されるでしょう。

それを考えたのがまとめサイトの向こう側という記事で、萌え理論Blogさんがいろいろと悩まれているのも、私にはメンバーBやCが悩んだ末に答えを出しているのと重なって見えます。

そして、そんな中で「分かる人には分かるよ」的な A の意見をサポートするツールとして「はてスタ」が出てきました。

はてスタは、記事に好きなだけ☆を付けることができるわけで、はてブと違ってカウント数を比較不可能なものになります。これは、☆の総量よりも、☆を多くつけた人=「分かる人」を見つけることが重要視されたからなんじゃないかと。加えて、はてスタはお互い☆を付け合うと、フレンド登録され、いわば「分かる人」のネットワークを作り出します。

これをはてブ的なマスに対置させて考えるなら、ナノマーケティングをもじって、ナノ的なツールと呼ぶことができるでしょうか。

‥と、印象論ですが2つのサービスについてそんな事を思った次第。

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  1. 従来はリンク、あるいはリファラ、あるいはコメントだったと思いますが[戻る]
  2. カテゴリにはてな村特有の偏りはあるれども[戻る]
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